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2022年5月27日 (金) 15:20 ~ 16:00K3-5基調講演会場(会議棟)

Beyond5Gによる経済社会活動の継続性高度化と新たな付加価値の創造

2030年頃の普及を目指してBeyond5G/6Gと呼ばれる次世代サイバーインフラの研究開発が推進されている。現在、我々の経済社会活動においては、人間の活動が大きな制約を受けることが多くなっている。新型コロナ感染症の蔓延は言うまでもないが我が国は地震・津波・台風などの自然災害が多くあり、また、世界に目を向けると紛争が勃発している地域で地上の情報通信回線が破壊され安全・安心な社会実現に必須の情報流通に支障が生じている。このような状況の中で、ライフラインとしての情報通信の果たす役割は非常に大きくなっており、5G、そしてその先のBeyond5G/6Gの最新の情報通信技術がもたらす経済社会活動の継続性の高度化に大きな関心を寄せている。
例えば、我が国が世界に率先して整備をすすめるローカル5Gのカスタム化の事例に学ぶBeyond5Gへのアプローチや、インフラの「デジタル化」(迅速展開性の実装)がもたらす破壊的な競争力を生む戦略、Open RANに代表されるオープン化により経済安全保障だけではなく機能開発上の合意形成や迅速な開発を促す新たなエコシステムの形成、情報通信の拡張カバレージがもたらす新たなセンシング、超大容量通信がもたらす超高臨場感の遠隔活動・人間拡張などのユースケースなどには、従来の情報通信の価値に加え、新たなな付加価値を創造すると期待されている。また、経済安全保障に資する技術革新やミッションクリティカルのユースケースへの取り組みは近年各所で大きな関心を呼んでいる。
本講演では、これらの情報通信の進化を俯瞰し、新常態における革新的な情報通信の利活用により、地域創生や地域課題解決、そして、未来社会がSociety5.0 Readyとなるためのさまざまな取り組みを紹介する。
東京大学大学院
工学系研究科教授
中尾 彰宏 氏
1991年東京大学理学部1994年同大学院修士課程修了。IBMテキサスオースチン研究所、東京基礎研究所などを経て、プリンストン大学大学院コンピュータサイエンス学科にて修士・博士学位取得。2005年、東京大学大学院情報学環 助教授に就任。2014年2月 同教授に就任。2014年第5世代移動通信推進フォーラム(5GMF)ネットワーク委員長兼任。2016年学際情報学専攻長兼任。2019年より情報学環副学環長、東京大学総長補佐兼任。2020年より東京大学総長特任補佐兼任。同年7月よりスペースICT推進フォーラム 5G/Beyond 5G 連携技術分科会 主査、同年12月よりBeyond 5G推進コンソーシアム国際委員会委員長を兼任。
2021年4月より東京大学工学系研究科に異動(現職)、東京大学次世代サイバーインフラ連携研究機構 機構長を兼任。専門は情報通信。5G/IoTに関する複数の産学連携プロジェクトのリーダーを務める。