テラヘルツ帯の電波開拓を目指したアンテナシステムの研究開発
数GHz帯までの周波数は様々な応用に利用されており、今後、無線応用に割り当てられる周波数バンドがますます不足してきています。そのため数百GHz以上のテラヘルツ帯の電波利用の開拓が求められています。
本研究室では、電磁界シミュレータや、アンテナや高周波回路を330GHzまで測定可能な装置を導入し、300GHz帯の超高速無線通信システムのための高利得ビーム走査アンテナシステムを開発しています。
住所 | 〒4668555愛知県名古屋市昭和区御器所町名古屋工業大学 |
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電話番号 | 0527355416 |
FAX | |
ホームページURL | https://www.nitech.ac.jp/research/project/mm_thz.html |
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製品・サービス
300GHz帯での導波管-平面線路変換器の設計・測定技術
当研究室では,300GHz帯での導波管-基板上伝送線路変換器の設計・測定技術を有しています.レンズアンテナ等の一次放射器は導波管給電なので,高性能なアンテナを実現するために,基板上の伝送線路から導波管に高効率に電波を変換する伝送線路変換器が必要です.また,これらの伝送線路変換器を用いると誘電体基板上の平面線路と導波管を容易に接続できるので,プローバステーションのように高度な測定技術が必要な設備がなくとも,平面線路の損失を測定できます.
300GHz帯平面マルチビームアンテナシステム
ビームを形成するための回路と平面アンテナによって構成される平面構造の300GHz帯マルチビームアンテナを研究しています.300GHz帯の周波数では,マルチビームアンテナの大きさを非常に小さくすることができます.当研究室では3種類のビーム形成回路と2種類の平面アンテナの研究を進めており,マルチビームアンテナ全体の性能向上を目指しています.また,効率を向上するための研究として低損失基板を用いた設計にも取り組んでいます.
300GHz帯誘電体レンズアンテナの設計・評価技術
我々は,広い角度範囲に2次元でビームを走査でき,全体の高さが低姿勢な誘電体レンズアンテナを300GHz帯で設計・評価する技術を有しています.高い利得で広い角度範囲のビームを走査するのに適したレンズ曲面や一次放射器構造の研究開発を行っています.また,高誘電率(高屈折率)な樹脂材料を用いて,その表面に微細な整合構造を付加して表面反射損失を減らすことで,低姿勢・高効率な誘電体レンズアンテナを実現しました.