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2023年5月26日 (金) 14:30 ~ 15:10S3-5TLDX特別講演会場

人・モビリティ・インフラが協調した安全安心で持続的な交通社会の実現に向けた「交通インフラDX」への取り組み

交通インフラDX推進コンソーシアムは、交通インフラのDXによる、人・モビリティ・インフラが協調した人生100年時代の安全安心で豊かに暮らせる持続的な交通社会の実現を目指し2022年8月に設立。

背景としては、2019年度から3か年で実施した官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)の「交通信号機を活用した5Gネットワークの構築(信号5G)」では、交通信号機を5G基地局の置局場所としての活用と5Gを用いた交通信号機の集中制御化等について、技術・制度面で検証。最終年度には信号5Gで収集したデータ等の活用により社会価値創出・社会課題解決に向けた有用性検討を実施し、社会実装に向けた検討を引き継ぐため産官学連携のコンソーシアムを設立いたしました。

当コンソーシアムは普及促進委員会と技術検討委員会の2つの委員会で構成されており、役割としては下記となります。
普及促進委員会:普及促進に向けた提言取り纏め、国際動向や関連施策調査、関係省庁との調整等
技術検討委員会:テーマごとにWGを設置し、技術的な要件検討・ガイドライン案の取り纏めや制度面等の諸課題の整理

令和4年度の普及促進員会では、外部環境調査や参画企業・団体への意見ヒアリングによる社会ニーズの深堀からあるべき姿を定義し、交通インフラDXの事業モデル・ロードマップ(案)、対外活動に向けて官への提言・協議事項(案)の整理をいたしました。
技術検討委員会では、各WGにて下記整理を行っております。
-5G基地局等の機器設置を目的とした高度化柱の整備・運用に係る制度面の課題・方針等の整理
-信号情報配信を受益者負担および官民連携での事業運営スキーム案の検討
-公共・民間にまたがるデータ利活用ニーズ、社会価値の高いユースケースの整理、データプラットフォームのシステム構成や運用方法等の整理

講演では、PRISMの概要や成果、そして交通インフラDX推進コンソーシアムの取組・展望についてご紹介いたします。
交通インフラDX推進コンソーシアム
会長
大口 敬 氏
1993年東京大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。日産自動車(株),東京都立大学,首都大学東京を経て2011年より東京大学生産技術研究所教授。工学系研究科社会基盤学専攻,情報学環,総合文化研究科附属国際環境学教育機構,モビリティ・イノベーション連携推進機構を兼務。専門は交通制御工学。交通信号制御,道路ネットワーク交通流マネジメント,自動運転を含めた総合交通システムデザイン,道路交通システムと道路/街路計画の階層的計画設計などを研究。産学官連携功労者表彰・国土交通大臣賞,米谷・佐々木賞研究部門,交通工学研究会論文賞などを受賞。2019-2021年度PRISM/信号5G委員・サブプログラムダイレクター(SPD)・交通管制・制度分科会座長。