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2023年5月24日 (水) 14:40 ~ 15:00D1-6TLDXセミナー会場 D

harmoおくすり手帳利用者2,383人の調査で分かった、服薬と事故リスクの関係 ~事故防止のためにお薬手帳ができること~

国土交通省の「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」(平成26年4月18日改訂)によると、健康起因事故は近年報告件数が増加しており、その対策の必要性に対する業界認知も高まっています。健康起因事故の原因疾病として脳血管疾患、心臓疾患などが報告されており、予防や予見の困難なケースがある一方で、早期の段階で対策を講じることによって事故の未然予防が可能な疾患が多くあります。
決して運転に限った話ではありませんが、事故を防止するためには健康状態の管理が重要です。特に持病をお持ちの方は、薬を正しく飲むことが疾患の重症化を防ぐだけでなく、症状や副作用の防止につながります。また、運送業という視点では、ドライバーの方は担当医や薬剤師に対して職業や運転習慣を申告することで、ご自身の生活や仕事のスタイルに合わせた処方や服薬指導を受けることができます。しかし、どれくらいのドライバーの方がご自身の服薬に対して意識され、対処しているか?また、服薬と運転事故リスクの関係性は?といった事は大規模な調査が難しくあまり明らかになっていませんでした。
私たちharmoは国内約40万人(2022年9月現在)が利用する電子お薬手帳「harmoおくすり手帳」を提供している企業で、大学・自治体・製薬会社などと共に患者さんのよりよい生活を実現するための調査・研究・情報発信を行っています。本セミナーでは、harmo利用者2,383人に対して実施した、運転ヒヤリハットの経験や医療従事者等への職業申告の実態調査結果を紹介し、運輸安全において特に重要視すべき患者像などを明らかにします。また、今後ますます高齢化する本邦においては、健康起因事故リスクを如何に減らすか?そのための具体策について検討することが肝要です。この観点についても、電子お薬手帳を通じたヘルスアップ施策の事例をご紹介し、運輸業界での応用イメージを共有します。
harmo株式会社
事業開発部部長
山東 崇紀 氏
2008年シミックグループ入社。CRO事業(Contract Research Organization)にて医療用医薬品開発CRAとして2016年まで従事。その後、シミックグループの新規事業開発を担い、製薬業界においてオンライン診療を活用した治験サービスの開発や治療用アプリ開発支援サービスなどの企画構築に携わる。2020年にシミック株式会社の新規事業開発部門の責任者、2021年にharmo株式会社(シミックグループ)の事業開発部門の責任者に着任し、現在は大学・自治体・製薬・生命保険/損害保険業界でのビジネスモデル開発を推進している。

保有資格:中小企業診断士、Forthイノベーションメソッド公認ファシリテーター、臨床検査技師国家資格