
業界での標準採用が進むWi-SUN最新動向
Wi-SUN Enhanced HAN (Home Area Network)は、次世代スマートメータを介してガス・水道などの検針データを収集する共同検針機能において標準化を完了し、Wi-SUN FAN (Field Area Network) 1.1は、従来のFSKに加えて通信距離と速度、品質を向上させるOFDMにも対応し既に製品がリリース済みです。それぞれ出展各社にて展示してお待ちしています。

住所 | 〒1560043 東京都世田谷区松原5-61-1 |
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電話番号 | 09011116207 |
FAX | |
ホームページURL | https://wi-sun.org/ |
企業動画URL | https://www.youtube.com/results?search_query=Wi-SUN |
セミナー
業界での標準採用がすすむWi-SUN最新動向
製品・サービス
Wi-SUN Enhanced HAN (Home Area Network)
家庭用の電力メーターに無線通信ユニットを搭載して、検針データの収集、メーターの制御を行う現行の電力スマートメーターは、2013 年から導入され、すでに数千万台が導入され稼働しています。この電力スマートメーター用の無線通信規格として現在採用されている規格が、国際標準規格化団体 Wi-SUN アライアンスで標準化された Wi-SUN HAN(Home Area Network)システムです。Wi-SUN HANは、この電力スマートメーターが住宅やビル内に設置されたエネルギー管理システムにつながる通信ルートである「Bルート」に主に採用されています。 一方で、水道・ガスメーターについては主に各事業者が独自の通信設備を用いて遠隔検針を行う、或いは作業員が目視で一軒一軒検針しています。投資効率および作業の効率性の観点から、電力スマートメーター経由で一括して検針するニーズが高まっています。 さらに2022 年 4 月に特定計量制度が始まり、計量法の検定を受けていないメーターでも一定の基準を満たせば電力の取引等が行うことができるようになりました。このメーターは特例計量器と呼ばれ、EV 充電システム、太陽光発電システム等に利用されています。これに伴い、特例計量器、ガスメーター、水道メーターからの検針データを各住宅等に設置された電力スマートメーターシステムを経由して共同検針する通信ルート「IoTルート」が定義されました。このルートにおける通信方式として、Wi-SUNアライアンスで標準化してきたWi-SUN enhanced HANシステムを採用することが適当であると経済産業省次世代スマートメーター制度検討会で2022年5月に取りまとめられました。Wi-SUNアライアンスでは、この採用を受け、「IoT ルート」に適したWi-SUN enhanced HAN 規格の制定が Wi-SUN HAN ワーキンググループで行われ、2024年2月に技術仕様、相互接続試験に必要となる仕様を含む正式な規格書をすべて発行しました。Wi-SUNアライアンスは2019年にテレメータリング推進協議会と連携しWi-SUN JUTAプロファイル認証を開始して現在ではUバスエアだけでなく、IoTルートによる共同検針の標準化を進めています。
Wi-SUN FAN 1.1 (Field Area Network)
センサー、メーター、モニター等に無線通信機能を搭載し、都市環境における様々な課題を解決するスマートシティやスマートメータリングと呼ばれる大規模(数百台規模)で広域(数km以上)なIoTシステムのニーズが高まっています。このシステムの実現のためには、屋外での高品質でかつ建物等による遮蔽に対する耐障害性に優れた堅牢な無線通信ネットワークが必要となります。
Wi-SUN FANは、これらの要求を満たすIoT用国際無線通信規格「Wi-SUN」の規格の一つであり、既に電気・ガス・水道のメータリングのほか、スマートシティ、スマートグリッド、高度道路交通システム等のセンサー、メーター、モニター等を用いた各種インフラ、アプリケーションにおいて、ベンダー間で相互接続可能な無線通信ネットワーク技術として導入が進んでいます。しかし、従来の規格では無線機間の伝送速度が数100kbpsと動画像等を伝送するためには十分ではなく、さらなる高速化が求められてきておりました。この要求に対応するためにWi-SUNシステムの規格認証を行うWi-SUNアライアンスでは、Wi-SUN FAN 1.1の技術仕様、相互接続性試験仕様の開発を推進してまいりました。
現状のWi-SUN FANより20倍以上高速な伝送速度を実現するWi-SUN FAN1.1は以下の特徴を持っています。
・IEEE 802.15.4/4g/4eに対応した物理層、MAC層
・6LowPAN、IPv6に代表されるIETF制定のアダプテーション層、ネットワーク層、トランスポート層
・RPLを用いたマルチホップ通信方式
・周波数ホッピング
・認証セキュリティ対応
・マルチベンダ相互接続性
・高速通信対応(OFDM変調方式への対応、最大伝送レート2.4 Mbps)
・Wi-SUN FAN 1.0との後方互換性
・同一ネットワーク内での異なる変調方式、伝送速度の混在